気密を長生きさせる
こんにちは、隅です!
先日、弊社で建てていただいたお客様のご実家の水栓から水がポタポタと落ち続けるんだけど直せないかなとご相談を受けました。
この症状水栓を全替えの可能性もありますが大体内部のカートリッジと呼ばれる部分を交換すれば直ることが多いです。
メーカーさんや設備業者さんに来てもらうまでもなく私で直せそうだったので出動してきました。
水を勢いよく出して止めると確かにポタポタと落ちています...
分解してみます。
この部品が消耗して水漏れを起こしていたようです。
新品のまったく同じものに取替ました。
そうすると...
ポタポタと落ちなくなりました。
ただ水漏れの絡みで把手部分の調子が悪くなっていたため把手も取り寄せとなってしまいました。
同じものではありませんが今まで何度も自分で交換してきましたので今回も問題なく交換できて良かったです。
あまりにも難しいことはできませんが業者さんも日々忙しいですから自分でできそうなことは自分でするように心がけています。
さて、前回の続きでグラスウールの施工にちなんで少しだけ気密施工の話。
気密が取れているか取れていないかは気密測定をすれば分かるからそれだけの話...というわけではないんです。
気密測定はあくまで家ができて初めての気密の数値。住む前の数値です。
この数値が何年経っても劣化せず、長続きしてもらわないといけません。
そのために何をしているかを少しだけ。(今回は壁だけ)
写真のように室内側には防湿・気密シート(薄緑のシート)が張られます。
弊社では気密シートの継ぎ目をテープ処理しています。
これにより連続した気密を実現しています。このテープ非常に粘着力もあるし、劣化も少ないとは思いますが経年劣化による絶対の保証はないので次のようにします。
白いテープの上は基本的に木材で抑えるようにしているので最終的にはほとんどの場所のテープが見えなくなります。
内部はこれで終了なのですが建物の外側でも気密を取ります。
建物が建ち始めると写真にあるパッキン材というものを施工します。
このパッキン材の上に構造用面材という地震に耐えるための材料を施工することで空気の出入りを無くします。
そしてさらに構造用面材の継ぎ目もテープで処理します。
この上にボード上の付加断熱の場合はその継ぎ目もテープ処理。
本来は内部の気密シートだけやパッキン材だけ、テープ処理だけでも気密を取ることはできます。
1つのパターンで気密を取っていた場合、その場所で経年劣化によって気密の穴ができてしまった時対処が難しい。
だからできる限りのところは気密施工をして何重かにしておけばどこかが劣化してもどこかが生き残っているので気密が長続きしてくれます。
ただ全て大工さんに任せるのは酷すぎるので上棟の時から私や新田が気密処理に翻弄されています。
だいたい建物の出来初めで施工できるので初めは非常に肝心です。
テープのお金などはかかりますが慣れてしまえばそれぞれの作業そこまで時間はかかりません。
それで気密が長生きするのなら頑張れますね。
少しでしたがこんなことをしています。