COLUMN住まいのコラム

住宅ローンを計算。借入限度額、返済可能額を理解し無理のない予算計画

イエタッタ編集部
2019.12.02

住生活ビジネス白書2019の調査で、住宅会社選びで重視した点として、希望の価格との相性が1位でした。

家づくりで予算はとても重要だということが改めてうかがえます。

そんな予算、どう決めて良いかわかりますか?

ご自身の予算を知らずに住宅会社に相談しても、そもそも希望の価格帯とかけ離れていたらユーザーも住宅会社も双方にとって時間の無駄です。

ある程度予算感をもって、住宅会社に相談に行くと効率的なので、今回はその目安について勉強しましょう。

 

 

1.借りられる金額と返せる金額は違う

最も大切な理解として、借りられる金額と返せる金額は異なるということです。

その目安が年収に対する返済額の割合を示した返済比率でわかります。

概ね年収400万円未満で30%、400万円以上で35%が、借りられる金額の限度額です。

借りられる金額なので金融機関は貸してくれますが、返済しながら生活が維持できるかは別問題です。

お子さんがいれば高校や大学への進学、その進学先が私立か国公立かで授業料が変わります。

祖父母にもしものことがあれば介護費用もかかるかもしれません。

不測の事態に備えて、住宅ローンの返済以外に金銭的な余力は必ず必要です。

 

2.返せる金額の目安

返せる金額の目安は、概ね25%以下です。

それぞれの家計の事情は異なるので、詳しくは専門家への相談が必要です。

しかしこれから家づくりを始めるという方は、この数字を目安にするとよいでしょう。

わかりやすく表にしてみました。

 

(金利1.8%、フラット35、元利均等方式で試算)

 

ここで想定する年収ですが、共働きを続けるかどうか相談して決めましょう。

共働きであれば世帯年収で考えられるので、大きな借入金額を想定できます。

もし夫婦どちらかの収入でとなれば、借入金額は少なくなり、選択の幅が狭くなります。

家づくりは暮らしづくりなので、ここでどんな将来像を描くかが大切です。

 

3.住宅ローンが組めない、減額されてしまう人

ここまで住宅ローンを借りられる前提で話を進めてきましたが、借りることができないまたは減額されてしまう人がいます。

想像がつくかもしれませんが、箇条書きします。

 

・指定信用情報機関(CIC)に異動の表示がある(要はブラックリスト入りの人)

・過去に借入があって、返済が遅れた人

・すでに借入がある人(自動車ローン、カードのリボ払い、等)

・金融機関の基準を満たしていない人(勤続年数、雇用形態、歩合給、等)

・納税義務を怠っている人(市民税、所得税)

 

この中でよく見落とすのが、過去の返済遅れと現在の借入です。

世帯年収でローンを考える際、結婚前に実は支払い遅れがあったとか、夫婦間で秘密にしている借入があったとかで、想定金額に届かない場合もあります。

金の切れ目が縁の切れ目ということわざではないですが、お金のことは慎重に相談し、事前に減額の可能性がある場合は申告しておきましょう。

 

4.不安な時はプロに相談

予算の目安は少し理解していただけたでしょうか。

予算設定を間違えると家づくりにたどり着けなかったり、その後の生活が苦しいなんてことも起きます。

わからなかったり、不安な時はプロに相談しましょう。

通称FPと呼ばれるファイナンシャルプランナー(お金のプロ)への相談イベントに参加したり、ローンを扱う金融機関に相談することでその不安は払拭することができます。

予算を明確にし、土地にいくら、建物にいくらかけられるか把握し、理想の家づくりを目指しましょう。

 

よくある質問は家づくりの基礎講座で解説しているので、こちらも読んでみて下さい。

 

 

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