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COLUMN住まいのコラム
おしゃれなだけが家のデザインではない。デザインで心地よい暮らしを
家づくりをするにあたってよく出てくる4つのキーワードがあります。
決断の多い家づくりにおいて、これらがどんな目的で、何を実現させるのか知らなければなりません。
今回は最後、デザインについて説明していきます。
デザインの正体はなに
デザインと聞くと、何色のクロスにするとか、玄関にタイルを貼るか板張りにするのかといった見た目をどうするかをイメージされるかと思います。
それも一つのデザインですが、デザインが実現できることはそれだけではありません。
デザインとは、コストや性能、見た目等の家づくり対する全ての要望をまとめ上げる行為です。
例えば見た目が好みでも、性能が伴っていなくて快適ではないものは、優れたデザインの住まいとは言えません。
要望に対してバランスよく達成できているものが、優れたデザインの住まいと言えます。
デザインという抽象概念をより深く理解するには、お金で手に入るものと、手に入らないものにわけて考えるとわかりやすくなります。
お金で買えるデザイン
一連のコラムで紹介してきた耐震性能、断熱性能、機能性、そして見た目はコストをかければ手に入れられるものです。
例えば、断熱性能アップに、プラス30万円。
キッチンに食洗器を入れる変更に、プラス15万円。
ビニルクロスの一部をタイルに変えたいという見た目の変更に、プラス10万円。
このようにお金で性能や仕様をアップし、自分好みのものにカスタマイズしていくことは予算に余裕があればどれだけでもできます。
またお金で買えるデザインは、家づくりをするユーザー側である程度指示可能な内容です。
お金で買えないデザイン
一方で、お金で買えないデザインとはどういうものか、
それは多くの要望を整理して予算内で多くの希望を叶えられる力や、何帖という数字では測れない空間の広がり、体感的な心地よさです。
例えば同じ30坪の住まいでも、不思議と心地よい住まいと窮屈に感じる住まいの差はここにあります。
これら数字やお金では測りにくいものが多いのが特徴です。
お金で買えないデザインは、住宅会社の対応力、設計力、提案力が問われる部分になっています。
優れたデザインを手に入れるためには
5回に分けて家づくりでよく出てくるキーワードについて解説してきました。
自分に合う優れたデザインの住まいに暮らしたいのは、どのユーザーも同じだと思います。
その中にはお金で手に入るものと、手に入らないものがあります。
お金で手に入るものは、ユーザー発信で希望できるものが多いのが特徴です。
希望を伝えるために、それぞれ何が実現できることなのか理解が必要です。
逆に手に入らないものは、住宅会社がユーザーの要望に対して応えるものが多く、そこにこそ住宅会社の力量が問われます。
それは注文住宅に限らず、建売住宅においても同じです。
建売住宅を探しているユーザーの要望から、最適のものを提案できれば、ユーザーにとっての優れたデザインの住まいとなります。
優れたデザインの住まいを手に入れるためには、自身の要望を明確にするユーザー努力と、要望に対して最適解を提案する住宅会社の努力の双方が必要です。
大変だと思いますが、人生に数少ない家づくりなので、よく学び、楽しみながら取り組んでください。
その先に、理想の暮らしが待っているはずです。